ヘンリー・ダーガー
原美術館でやっていた「ヘンリー・ダーガー展」が今日最終日だったので、行ってきた。原美術館に行くのは学生の時以来なんで、10年近くぶりだ。
ヘンリー・ダーガーと言えば、生涯ほとんど誰ともコミュニケーションを取らず、仕事が終わってから自宅でひたすら狂った物語を綴った、頭のおかしな人だ。ビビアンガールズと呼ばれる少女達(全員おちんちんが何故かある。理由は諸説あり)が、内蔵ドバーとか、首切りーとか、拷問などの酷い目に合うへったくそな絵が非常に興味深い。
しかし原美術館でやっていた展示には明らかにそれらの残酷な絵がない。どこでどう検閲がかかっているのか知らないが、これじゃダーガーのことを「ファンタジックな作家」と勘違いする人が出てしまうのではないか。単なる変態だと思うんだが。
ダーガーは絵画を教育されたことが一切ないので、少女達は拾った雑誌からトレースした形を使ったり、書けそうにない部分はコラージュしたりしている。正直俺には、絵としての魅力は分からなかった。全然空間ないし、色もボヤーっとして眠いし、基本的に下手糞なもんで、見ていて辛い。まあうまければ良いってもんでもないんだが。
ダーガー自身の不幸なバックグラウンドと、死後に大量に異常な絵が初めて発見されたってのがなければ、見られない。そこが一番狂っていて、ものすごい。
ただ、ダーガーの部屋に飾ってあった作品たちは面白かった。ものすごい邪悪なコラージュなんだけど、油紙やら、なんだか訳の分からない汚いものがいっぱい貼ってあって、経年劣化で作品がボコボコしちゃってて最高であった。
久々に美術館に行ったけど、結構刺激になった。そろそろ作品作りたい。映像とかデザインではなく、純粋に生活としての作品。できるペースで無理なく作れるもの。
